富士登山 3
tutumi | 2007年08月10日 0 comments
山頂へ向けて再スタートした僕ら。
現状は裾野から吹き上げてきてるような強い風。
視界は相変わらず3mくらい。
今思えば先ほど一瞬でも静寂の神秘な世界を見せてくれた富士山。
ありがとさん。
雨具を着てるのでズボンは心地よいのだが上に着てるウェアーはほぼ10年前に購入したもの。
当時はテリエと同じで喜んだものです。
今は防水の効果もなく雨露を貪欲に吸い込んでいる。
Y氏のウェアーは雨露を拒んでいる。
Y氏 生意気にもヘッドライト点灯!
僕も100円均一で購入したライトを点灯。
値段の差は明らかだった。
しかし100円ライトで不足なし! 足元は明るい。
夜の登山なんか生まれて初めて。
しかも富士山で暴風雨。 ライトは百均。
勾配の増してくるごつごつとした溶岩石の上。
暴風雨以外は予測してたがここまでとは・・・。
元祖7合目を出て1時間ほどした頃だろうか 少し雨と風が和らいだ。
視界は悪いのだが登りやすい。 僕らは8合目の山小屋に到着!
ここでしばらく休憩を取る。 焼印は夜なのでもらえない。
明日の下山時に頂戴しよう。
何故か僕は足が調子良い。 信じられないがそんなに疲れない。 気を 張ってるからだろうか?
高山の不安さえなければすぐにでも登れる状態でありました。
トレーニングの成果か?
Y氏もまだ大丈夫そうだ。 あと少しで山頂。
残るは九合目。日の出は4時半らしい。急がねば!
僕らは8合目を後にして再び登り始めた。
15mほど登っては少し休む。
頑なに守ってた「深呼吸しながら登る」を繰り返した。
酸素が少ないからである。 リュックには簡易の酸素ボンベ。
僕はY氏に「酸素ボンベ使えや」と半笑いで言った。
Y氏は「お前が先使えや」と言い返す。無意味な意地の張り合いである。
この後何度かこのやり取りが繰り返される。
ん? 立ちくらみか? フラフラする。
休憩で止まるとそんな症状が現れた。
しかしすぐ治る。さすが俺。 所謂高山病の初期症状だら。
少し不安になった.
が、なんとか9合目に到着。
もう風と雨、視界は回復しそうにない。
それでも「山頂は雲海の上で晴れてるんだろなぁ」
唯一の思いが僕らを支えた。
9合目を過ぎ鳥居をくぐり登り続ける。
アレ? 無口じゃん! Y氏無口じゃん!!
明らかにY氏に異変が起きていた。
僕は「待ってろよ!富士山」って即興で作った歌を繰り返し歌ってた。
そして・・・夜で雨なので視界がはっきりしないが
おそらく「山頂」「ゴール」が見えてきた!
僕は無口なY氏に「アレが山頂や! 頑張れ!」 励ました。
励ましながら自分も励ました。
Y氏は目が僕より悪い。 しかもまっかっかに兎だ。
相当キツイ。 「アレが山頂や! 頑張れ!」
しかし到着したのは「9合目5勺」と呼ばれる ふざけたネーミングの山小屋でした。
なんやねん5勺って!! 元祖7合目とか9合目5勺とか!!
ややこしいねん!怒りと落胆が2人を襲う。
この頃からY氏は座り込むようになってしまった。
登るスピードが落ち表情が非常に痛々しく見えた。
おそらく僕の頭痛の2倍くらい苦しいんだろう。
そう それが「高山秒殺病」だ!
しかし酸素を使わないY氏。ここまでくると意地だ!
そんな中、勾配はさらにきつくなる。
もう富士のあの部分にいるのだ!
辺りは薄っすら明るくなってきた。 万年雪が見える。
濃霧警報は出っ放し。 これって?? 山頂も濃霧?
お鉢めぐりも不可? ご来光って夢のまた夢? 雲海は?
いろんなことが頭をめぐった。
Y氏はフラフラしてるが 話すとまだ大丈夫な感じ。
俺様はまだご来光が見れると勘違いし Y氏を急かす。
今思えば223も高山に少しやられていたんでしょう。
冷静な判断が出来てなかった気がします。
「あとちょっとや! 引き返せるはずないわな!」 Y氏に激をとばす。
鬼な俺・・・。 引き返すのも勇気ある行動なのだ。
登山BOOKに「吐き気を感じたらすぐ下山せよ」と書かれていた。 Y氏に後で聞いた話なのですが吐き気満開やったらしいです・・・。
しかし無理である。下山なんて無理! もうちょいなもんで!
焼きあがり寸前の上ミノを捨てろと言われても無理なんです!
また223歌い出す。「パプアニューギニア」の歌である。
「パプア~」と歌ってたのははっきり覚えています。
やはり僕も高山・・・?
そして濃霧強風の中、僕らはついに
・・・・山頂に立ったのであります!
やったぞー! やったぞー! って気持ちはあんまりありませんでした。
視界ゼロand雨だからです。 お鉢もどこにあるのやら・・・。
山小屋の中では登山客が800円のカップラーメンを食らってる。
異様な光景である。 食ってる以外の人は寝てる。
そして僕らを襲う耐え難い寒さ。 悪寒に感じる寒さ。
気温は5度。風のせいで体感温度は何度なんだろうか?
冬真っ盛りである。
ウェアーはお腹いっぱい水分を含んでいる。
保冷材を着てるようだ。
汗も冷えてくる。 震える寒さ。
みんなが800円カップラーメンを買う理由がわかってきた。
値段の付けられない価値があるように思う。
しかし問題は・・・上野村T氏に頼まれた「不二洞Tシャツ」の山頂撮影。
それこそ鬼の課題・・・でした。 全く出来る気がしませんでした。 ってか無理でした。 すんません・・・。
Y氏は少し落ち着いた様子。 高山と吐き気でよく頑張った彼。最後はラグビー滋賀選抜の魂で登ったことでしょう。
高山は体力でなく なってしまう人はなってまうから。
僕らは山頂郵便局に立ち寄り、神社をお参りしあっさり下山しました。
いやはや恐るべき富士登山。 何も見られず終わるとは・・・。
下山した瞬間は残念の気持ちで潰されそうでした。
疲れではなく「二度とくるか!」って思いました。
あまりにも不甲斐ない結果で。 何も見えないのがツマラナイ。
まぁでも 滋賀に戻り ゆっくり考えましたが そう易々と出会えるもんではないんでしょうね。
リベンジです!
長々とありがとうございました!
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